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2008年11月24日 (月曜日)

人の進化に内包する矛盾

NHK サイエンスZERO「ヒトを探る」シリーズ2回目より。

霊長類(人、チンパンジー、ゴリラ、オランウータン・・)の中でヒトは他の霊長類と反対の特徴を持っている。
 人間は繁殖行動という基本的な行動でさえ、類人猿と大きく異なる。それが「多産」であるということ。
  人は出産後50日もすれば妊娠が可能となる。
  チンパンジーやゴリラの出産間隔は4~5年と極めて長い。排卵がこないのです。なぜなら、次の排卵までに子供が成長する必要があるためです。
 
  かたや、人類の祖先がアフリカの熱帯雨林を出たとき、草原地帯で天敵に襲われやすく、死亡率が高かったことへの生存戦略だと考えられる。
  さらに二足歩行を始めた人類の祖先は産道が小さくなり、未熟な赤ちゃんをたくさん産まざるを得なかった。  だから人には、乳児期、幼児期、少年期がある。その間、親は子供を守り、育てなければならない。というか、それが生物として人の進化の結果なのだから。  養育の義務以前の宿命なのだと言うことを肝に銘じてください。
 
  例えば「双子」の場合を考えてみよう。
  類人猿は食を分配することはなく、そのため、乳児も、それを抱える母親も自分のエサを確保するのに精一杯。仲間の協力がないので複数の乳児は同時に育つことも、育てることもできない。結果、2匹とも死んでしまう。
  類人猿は進化の過程で協力しないと言う選択をとった。
  類人猿より前の動物たちの多くは、多産であり、ツガイが協力して子供を育てている。鳥、ライオン・・・・
  人は協力する行動を進化の過程で類人猿より前の動物たちから学んだのか、捨てなかったのかは謎である。
 
  人間は身内による食の分配は当たり前で、集団にまで分配がひろがり、食の確保から解放されたため、複数の乳児を同時に育てることが可能になった。
 
  それを特徴づけるのが“おばあちゃん”の存在だ。
  類人猿では閉経後のメスは間もなく死を迎えるが(約50歳)、人間は閉経後の女性が寿命を迎えるまでおよそ30年もある。
  おばあちゃんは多くの孫を育てることが重要な役割となり、双子を始めとする乳児を育てる力となっているのだ。
 
 こうして食を分配する人間は「共感」を育み、お互いの知識の差を認識することで、他人を教育するようになった。
  この教育も類人猿には見られない人間の特徴だ。チンパンジーは石で硬い殻を割り食事するが、母親は子供にやり方を教えない。子供は自分で試行錯誤しながら習得する。出来ない子供は死んでゆく運命にある。
   
 アフリカを出て新天地を求め、争いとは無縁だった人間だったが、農耕生活を始めたことで大きな問題に直面。「土地の所有」により集団のための争いが生まれる。
  家族間の争いから集落、国へと拡大し続けて今に至っている。
  農耕が自然破壊の最初であり、食料備蓄によって人は世界中へ旅し、分布し、地球の支配者となった。
 
  以上は今日までの進化であって、人はこれから何処へ向かうのだろうか。

核家族は当たり前となり、進化の過程で重要な役割をした“おばあちゃん”の存在は単なる社会現象として捉えるのは、進化という流れの前では無力であると考えるのは私だけだろうかしらん。

今いえることは、育児の義務、お互いの共感、教育は人として行う最低の行動であることは断言できる。

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