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2009年7月14日 (火曜日)

弁栄上人のお言葉より

山崎弁栄(べんねい)上人(1859~1920)は、化学、生理学、生物学、哲学等を吸収し、仏教、儒教、キリスト教の説を自由に駆使して論ぜられるため、浄土宗では異端とみられ、懲らしめてやろうと浄土宗の僧侶たちが知恩院で弁栄上人の講演会を開いたのですが、かえってその講演に感激する者たちが出たという興味深い方です。

日本人で最初にインド各地の仏蹟各地を巡拝したのは弁栄上人です。
明治27~8年インドに旅し、釈尊の遺跡を巡歴したのち、日本に帰ってから「阿弥陀経図絵」Amida を日本中を巡り歩いて施すこと25万部という途方も無い生涯を生きたお方です。

 そんなお方に纏わるお話は事欠かないのですが、先日私の好きな思想を持った建築家にメールで紹介したところおおいに感激された弁栄上人のお言葉です。

『家を建てても実際に必要な部分は室の中の空間です。
 この空間は、大工、左官が造るのではない。
 本来の空です。
 この空は火にも焼けません。
  大工左官が造ったものといえば
 同一空間を内と外に隔てただけのもので
 この隔ては火に焼けます。

 造ったものは滅します。
  住むべき家は木竹ではなくて空間
 真実の家は本来「空」です。
  心霊の戸を開けば、宇宙と一体となり
 われは宇宙全体のわれとなるのです』

蛇足の長靴:
 日食とやらで世間は浮かれています。
 映画館では太陽のフレアーで地球の生物が燃え尽きる「ノーウィング」を日食にあわせたかのように公開しています。
 
  そんな時こそ旧暦愛用者のわたしは『弁栄上人の月にまつわる歌』を紹介したくなるのです。

 月を見て 月に心のすむときは 光のほかに われなかりけり
   
 
この短冊を目にした高野山金剛峰寺管長・亀山栄慶大僧正は、顔に驚愕の色を表し、「そう…」と呟き、茶碗を両手で抱きしめて、しばらく器のなかに眼を落としていたが
「これは、悟りを開かれたお人の御歌です」とぽつりと言って、茶を一気に呑み干したそうな。

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