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2010年9月17日 (金曜日)

デジカメの受光部 CCDとCMOSとFoveon X3

CMOSイメージセンサ(シーモスイメージセンサ)はCMOS(相補性金属酸化膜半導体)を用いた固体撮像素子。
CCDイメージセンサと同様に、フォトダイオード(PD)を使用するが、製造プロセスと信号の読み出し方法が異なる。

単位セルごとに増幅器を持つことで、光変換された電気信号の読み出しによる電気ノイズの発生が抑えられるという特徴を持つ。
CMOSロジックLSI製造プロセスの応用で大量生産が可能なため、高電圧アナログ回路を持つCCDイメージセンサと比較して安価であり、素子が小さいことから消費電力も少なく、原理的にスミアやブルーミングが発生しないという長所がある。
数百MHzでの高速読み出しも行なえる。

弱点
低照度状況では素子そのものが不安定になりやすく、撮影した画像にはノイズが多くなる傾向がある。
また、画素毎に固定した増幅器が割り当てられるため、各増幅器の特性差により固定パターンのノイズを持つ性質があり、これを補正する回路が必要になる。
近年ではPDの高出力化・低雑音化、PDから増幅器への電荷転送効率の向上、PDの受光面積を相対的に拡大するためのトランジスタの複数画素間での共用化など様々な改良手段により、S/N比が格段に向上してきた。

また、電荷化を同時に行えないという構造上、高速に動くものを撮影したときに進行方向に向かって像が歪んだり、ストロボのようなごく短時間の発光があると画像の垂直方向に明暗ができてしまう問題がある。
この問題は、一つの素子を複数に分割して同時に読み出し、読み出し速度を向上させることで改善されている。

ただし、これらの技術的アプローチによって手を加えることでCMOSの有利な点である安価という面が相殺されることも多いため、コンパクト型のデジタルカメラに搭載される小型の撮像素子ではCMOSの搭載はあまり進んでいない。

近年では大きいサイズで設計可能、かつコスト削減が可能な事から、デジタル一眼レフカメラにも使われる事が多くなっている。
キヤノンは他社での生産に頼ることになるCCDに対し、自社で開発・製造が可能なCMOSを2004年春以降デジタル一眼レフの全機種で採用している。また、ニコンやソニーのデジタル一眼レフでもそれぞれ自社製のCMOSを一部で採用している。
しかし、キヤノンの新型カメラはCCDを採用した。

Foveon X3
Foveon X3は、アメリカのFoveon社によって設計されたデジタルカメラ用の撮像素子。製造はアメリカのナショナル セミコンダクターや、韓国の東部電子(Dongbu Electronics)が受注している。

FOVEON X3はCMOSイメージセンサの一種である。光の三原色である赤 (R)・緑 (G)・青 (B)がシリコンを透過する特性が異なることを利用して、素子の厚み方向 (光が入射する方向) に3層にセンサを配置している。カラーフィルム(各層の間に色フィルタがある)と同様に、同一位置の異なる色の情報を分離できる。

3層のセンサのうち第1層(最上層)はRGBのすべての光の強さに反応する。
第2層以深には波長が短いBの光は到達しないため、Bの要素を除くRGの光の強さに反応する。
同様に第3層(最下層)では第2層までで吸収されたBGを除くRの光の強さに反応する。

画像処理エンジンでは、最下層で取り込んだRの値を中層で取り込んだRGの値から引いてGの値を求め、最上層の値からRとGの値を引いてBの値を求める。

特徴
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FOVEON以外の半導体イメージセンサ (CCDイメージセンサなど) を1枚だけ用いた(単板の)デジタルカメラでは、2×2画素に配置された (ベイヤ配列) カラーフィルタを用いて、3原色の内の1色のみを各ピクセルで取り込んだ後、演算によって他の色の値を求める (演繹補完)。

これに対してFOVEONでは、単板であるにも関わらず原理的には光の三原色をそのまま取り入れた画像を生成することができる。ベイヤ配列のイメージセンサでは演繹補完による画像生成を行なうため、偽色とよばれる実際には存在しない色が発生するが、FOVEON X3 イメージセンサでは、3原色それぞれのセンサが同じ位置に配置されているため、原理的に偽色は発生しない。

搭載デジタルカメラ
2009年までにFoveon X3を搭載したデジタルカメラはシグマのSD9、SD10、SD14、DP1、DP2、およびポラロイドのx530がある。
SD9、SD10はRAW画像専用となっていたが、SD14、DP1、DP2、x530はJPEGでも記録できる。

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