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2010年9月29日 (水曜日)

『十三人の刺客』リメイク版

役所広司主役『十三人の刺客』は、1963年工藤栄一監督、片岡千恵蔵主演のリメイク版である。

最近リメイク版が目に付く。 どれも、オリジナルより完成度が低い。 黒澤のリメイクは無理でしょう。
爆破シーンやCGいれたりして迫力で勝とうと思っているのか知らないが、アメリカ映画の爆破シーンは派手にしないと客が飽きてくるから、現実離れしすぎた状況だと思います。

オリジナルの『十三人の刺客』は、リアリズム・タッチな集団抗争時代劇として確立した作品だった。約30分に及ぶクライマックスの13人対53人の殺陣は、それまでの時代劇史上最長といわれた。
集団戦は、殺陣師の指示はなく、スタートと共に俳優たちを自由に動かす演出を行うことで、混乱をリアルに作り出せる。片岡千恵蔵ほか立ち回り上手が揃っていたので可能なのでしょう。
また、「手持ちカメラ」による移動撮影が採用された。その進化系が、NHK TV「龍馬伝」である。 広角レンズ、手持ち、同時数台撮影、プログレッシブ、ボケ味重視・・・「ち~とこば、やりすぎではなかとか」、といいたくなるような映像である。

私は、モノクロ映像のリアリズム映画として、今井正「武士道残酷物語」、小林正樹監督「切腹」「宮本武蔵」などの時代劇があった。モノクロ映像が好きです。「椿 三十郎」の赤い椿は黒色で作ったが、見ているほうは赤いと思って見てしまう。Images_1宮川一夫カメラマンは、「羅生門」の雨に墨をいれたり、「雨月物語」ではスタジオの狭いプールで琵琶湖を表現した。

黒澤監督はカラーになって血の色を少なくしたり、見せなくした。

リメイクの『十三人の刺客』は、オリジナルより人数が増えていた。
私には、オリジナルの印象が強く、カラーで血のりが派手だったから迫力があるというものでもあるまいと思いながら見ました。刀の差し方は細かく注意されて良かった。 「椿   」は差し方を見たとたん帰ろうかと思った。
キャストは不満である。オリジナルの時代は時代劇全盛であった。(やがてヤクザ映画に方向転換する)

そもそも、戦において刀による死傷率は5%未満であると言われている。主には、飛び道具、落石、投石、槍、熱湯、水、落とし穴などで死んでおり、刀はほとんど使われなかったようだ。戦ではシンボル化していた。
この映画はくたくたになるまでの斬りあいさせる、生き様にある

アメリカ映画のようにエスカレートしないことを願う。


蛇足:病院で戦病死。陸軍歩兵曹長・満28歳没。
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手記には「紙風船が遺作とはチト、サビシイ、友人、知人には、いい映画をこさえてください」と遺された。
山中 貞雄(やまなか さだお、1909年11月8日 - 1938年9月17日)

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