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2012年2月28日 (火曜日)

エルピーダメモリの倒産

エルピーダメモリの倒産について少し書いてみよう。

(東洋経済 会社四季報より抜粋する。)
国内唯一の半導体DRAM企業で世界3位。
台湾・力晶半導体と提携。
DRAM価格が歴史的安値圏へ急落。完全な原価割れで円高も逆風。付加価値高いモバイル品すら採算とれない。微細化等コスト対策急ぐが焼け石に水。13年3月期は反動で市況底入れ。コスト減進捗。
【対 策】25%減産、一段の値下げ阻止へ追加措置も。広島生産の最大4割を台湾に移管方針。4月にかけ計1200億円の返済到来、借り換えに加え顧客へ出資要請。

さて、今日の株価は、現在値  254 円で -80安 である。
上場来高値は2006年12月に6,660円をつけている。
その後、株価は下落の一途をたどり、2008年11月305円に急落し、国に再建を求め、2010年4月には2,189円まで回復したが、上記の理由で事実上倒産となった。

以上があらましである。
DRAMは技術力は必要とせず、安いコストで大量生産すれば価格が下がる品物である。
アメリカは、DRAMは後進国に任せておけばいいと考え、自らは、CPU, MPUなどの技術力を要する半導体に特化した。
それでも、インテルは膨大な利益を得ていない。利益は研究費に消えてしまうからである。

日本も、基礎技術の研究に資本を傾注すべきであったにもかかわらず、DRAMの生産に没頭してしまった。
2008年に危機を迎えたときに中止すべきであった。
どんな理由があるかは不明だが、国は救済に舵をきった責任は免れない。
技術立国日本に陰りがきていたのを見逃すほど政治家は馬鹿ではなかろうと思う。

もっと云えば、エルピーダメモリを1998年に日立、東芝、NECなどが作って自らはDRAMの生産から手を引いた行為がおかしいのである。
素人の僕でもその時代は、韓国、台湾が主流になってきたときである。だから、大手各社はDRAMから手を引いたのであろう。

デジカメの素子もサンヨーが世界市場を席巻していたが、500万画素まで作りそれ以上の画素数をめざさなかった。それ自体は、印刷メーカも不要なので作らないことは良心的であるのだが、カメラメーカは売るために不要な画素数増加で素人を騙す商売を行った。そのためには、安い素子を台湾など外国に求めた。
結果、サンヨーの名前は無くなってしまった。

国策のない展開である。
挙げ句、責任は誰も取らない。
あまつさえ、コスト引き下げのため、労働環境をぶち壊してしまった。

ILOは「労働は商品ではない。」と人間の尊厳を唱えています。

また、「いずれかの国が人道的な労働条件を採用しないことは、自国における労働条件の改善を希望する他の国の障害となる」(ILO憲章)

前にぼくが書いたように構造改革によって人間はロボットと同じ扱いになった。
エルピーダは倒産する必要十分条件を満たしていたのです。

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