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2012年5月16日 (水曜日)

TTPと農業戦略

農村の現状を述べます。

私は零細農家の一人です。
先祖の土地やお墓を守るため田舎に住み、赤字農業を維持するためサラリーマンをしていた第2種兼業農家です。

自分で選択した道ではありません。
農家の長男として運命づけられていたといっても良いでしょう。同じ境遇の人たちが多くいますが、私たち団塊の世代でそれも終わるでしょう。

大企業や国家公務員になった人達は農村を離れて暮らさざるをえません。
当然、その人等の親が高齢者になったり死んだ農家は空き家になっています。現に、裏の2軒は3間流れの立派な家ですが空き家で、野良犬が住み着いております。

私達の世代も子供が兼業農家をすることを望んでいませんし、出来る時代でもありません。
これまでもブログで何度も書いてきましたが、東京など遠方に住にながら、田舎の家と田んぼの固定資産税を払い、田んぼやお墓や檀家や神社の氏子の世話をしている人にもったいないから、相続放棄をするよう勧めています。

 私は高齢者になったら「のたれ死に」または「逃散(農民が自らの田畑を捨て、江戸などの都市部に逃げること)」する覚悟であります。
 しかし、農水省やJAの法律、仕組みにがんじがらめに縛られ、自分勝手が許されず、村八分になる覚悟が必要です。
これも、最近、部落内のある家が両親と大黒柱が病気になり部落の全ての行事、講、役職を放棄せざるを得ない状況となり村八部状態です。1つでも前例が出来るとあとは気楽にそうなることが当たり前のようにできるようになりました。

70過ぎたら、あるいは農機具が壊れたら、自家消費の米と野菜だけ手作業で作ります。戦前の農業のようにやれば自分のだけなら可能でしょう。街の消費者の皆さんの分までは作れません。ごめんなさい。

 農家が土地所有者になったのは戦後の農地解放からです。
農業始まって以来の大事件と云ってもいいでしょう。地主になったが土地が中途半端で経営も成り立たない面積なのです。
兼業と補助金と関税でやってきましたが、限界を超えています。すでに、制度疲弊しているのを知りながらお上のいいなりになっている。TTP参加反対はお上(官僚)やJAの指導です。
これが農家の現実なのです。

 さて、TTP問題ですが、
「まず農業保護政策を整えてから」とJA等の意見は、農家の現実を見れば、ビジネスとして成立しないという現実を認めるべきです。

今の日本の農業は、関税と補助金で生かされているだけなのですから、TPPに参加して関税等が撤廃されれば国内の農業は必ずつぶれます。

わずかに、付加価値の高い農産物は細々と残るでしょうが、9割以上の農家はつぶれる。



そもそも、貿易自由化の流れというのはすでに40~50年も前から始まっているのです。
しかし、農林水産業だけは政治に頼り、改革に手を抜いて、問題を先送りし続けてきた。両者の合致から、農村は保守議員が強い。

日本の農業は遅かれ早かれ、自由化の波に飲まれて国内生産の90%以上が成立しなくなります。
そこで日本の農業戦略として、

(1)日本国内にはビジネスとして成立する農業を残す。

(2)食糧安保のためリスクを最小限化することを目指し、日本人が海外各地で農産物を現地生産する。

そのために、行政のするべき政策はとりあえず2点。

1.外国における「農地の借地交渉」
 日本の食糧安保のためには、例えばオーストラリア、ブラジル、東南アジア、(除く、中国)等の土地が余っている所で日本人が出て行って日本用の農産物を生産し、それを逆輸入するのです。
水産業、林業も外国へ出て行く可能性はあります。
相手国との間で広大な農地の借地交渉が政府がやるべきことです。

 しかし、以前ブログに書きましたが、中国、韓国などは世界中の農地借地を行っています。まだ土地があるのか心配です。おそらく耕作農地や原野は皆無でしょう。
 外国で土地を借りている日本人の農家の方が融資を受けに帰国しましたが、農政当局はじめJAや民間からも融資が受けられなかった現状をNHK TVで見て寂しくなりました。




2.「地上げ」
 農業が海外生産に移行すると、国内の農地が余ってきます。
現在の農地の1~2割は大規模集約化をして付加価値の高い作物を作る効率的な農地に再編し、1~2割は「杜」を作り、残りは宅地に造成する。


 「農地をなくすると日本の自然が壊れる」とか「農村文化が壊れる」とお上が云いますが、すでに壊れています。少なくとも10年経てば壊れます。

最初の自然破壊は農業です。

 現在の農地を大規模集約農地と杜と宅地に再編することで、自然環境は整備され、住宅産業に火がついてGNPも大きく伸びるわけですから、国民に大きな豊かさをもたらす短期的成長戦略の一つの柱になるのではないでしょうか。

宅地は300坪の敷地とし、150坪は水田と畑にすれば、私たちと同じように自家消費の生産は可能でしょう。全員が農家となればいい。楽しそう??かな??sun 

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: マナー | 2012年5月22日 (火曜日) 17時27分

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